迫る開幕戦

　我らが大分ヒートデビルズの２０１０～２０１１シーズン開幕戦まで２週間を切った。開幕前のこの時期は、選手たちに気軽に声を掛けられないぐらい、チーム内に緊張感があふれ、ポジション争いも白熱している。


　先日行われた非公開の練習試合では、日本人選手の仕上がりの良さが特に目立った。今季の最初のシュートは佐藤公威選手（背番号２３）のあいさつ代わりの３ポイントシュートから始まった。この試合で日本人最高得点を挙げ、昨年以上のスコアラーとして期待されている公威選手は、いつ開幕しても良いぐらい仕上がりは良かった。


　そしてもうひとり、過去５シーズンの開幕前の雰囲気とは明らかに違う男、佐藤博紀選手（同０）はボールへの執着心、そして気迫あふれるプレーでエル・ジェイ・ヘップ・ヘッドコーチ（ＨＣ）に猛アピールし、全選手の中で１番動きが良かった。各選手のハードディフェンスや献身的な動きに、今季のチームスローガン「Ｉｎｔｅｌｌｉｇｅｎｃｅ　＆　Ｃｏｏｌ」（知的で格好いいバスケットボール）の浸透が行き渡っているように感じた。


　公開練習を見学に行ったが、エルＨＣとトニー・ハンソン・アシスタントコーチ（ＡＣ）のコンビによる練習内容はハードで、ベテラン選手が多く在籍しているデビルズにとってけがが心配だった。


　そんな中、チーム最年長で３６歳の青木勇人選手の役割はとても重要になる。プレイングアシスタントコーチとして他の選手からも尊敬され、ＨＣ、ＡＣと選手の橋渡し役に留まらずチームスタッフにも優しい気遣いをしてくれる良きアニキだ。今季のルール変更で、第２Ｑの外国籍選手（アジア枠除く）はコート上で同時に２人までとなり、日本人のフォワード青木選手がキーマンとなることは明白。そんなＴＫ（青木選手のニックネーム）から目が離せない。


　そして緊急告知。デビルズに５人目となる新外国人のタージ・フィンガー選手との契約が決定した。１９８６年生まれで、ポジションはセンター。スタンフォード大学時代は４年間スターターと、３年間はキャプテンを務めた選手だ。


　新たなメンバーも出そろったところで、開幕まで待てない皆様は、１１日午後４時から別府ビーコンプラザ（別府市）で行われる宮崎サンシャインフェニックスとのプレシーズンゲームにぜひお越しください。今季参入する宮崎との九州ダービーがデビルズの最終テストとなります。


　そしてｂｊリーグ６季目を迎えた１０～１１シーズン開幕戦は１８、１９日といずれも午後７時から別府アリーナ（同）で行われます。元ＮＢＡプレーヤー、ラウーフ選手も在籍している京都ハンナリーズが相手の負けられない１戦には、皆様の力が必要です！　ぜひアツイ応援を、そしてご来場をお待ちしております。（アリーナＤＪ）